五軍の戦い Parte:3 -Awake-
2014年11月6日 スタンダード
アブザン、アグロ
ジェスカイ、ウィンズ
マルドゥ、ミッドレンジ
シディシ、ウィップ。
他のデッキは着々と成果を出しているものの、
このカラーリングだけは勝てていない。
かのBrian Kiblerがやっと結果を出したものの、
草の根ですら大規模大会になると使用者大幅減。
実際に結果を出すのはGRuul Monsters!
一体どういう事なのだ?
色を減らした方がよいのなら、
なぜ《凶暴な拳刃/Bio Gorilla》など刷ったのだ?
あの氏族はどこに行ってしまっただ?(神河風)
一般的な氏族のデッキと対比すれば、
なぜティムールが活躍出来ないかがわかるはずである。
かのイトウコウエイ、みつひで氏が提唱した
強い除去3マナ域から存在する(したがって)
低マナ域からパワーカードをぶつけて行けば概ねの相手に有利になる
という内容のデッキ、
アブザンアグロが成果を出している事から、
2-3マナ域 地上の強力生物
4-5マナ域 上空及び回避能力持ちの強力生物
この組み合わせが極めて優秀である事がわかる。
他の氏族が空に飛びあがるスピードは
3T ジェスカイ
4T マルドゥ
5T アブザン スゥルタイ グルール ディミーア
となっていて、
該当するマナ域手前で優秀な
《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》
は対処出来なければゲームを決めるくらいの強さがある。
また他方で
アイザワケイジ、AKKA氏の言う通り、
この構成のデッキに勝つには、
同じマナ域でアブザン以上の生物をぶつけていく事が肝要で、
その為にマナクリーチャーを採る、という考えは実に理に適っている。
純粋にマナクリーチャーを採れるのは赤と緑だけで、
ティムールはその条件を満たしている。
ではなぜ、それなのにティムールが勝てていないのか?
(勝っている時もあるのはわかっていますよ。)
要素はいくつかあるのですが、
結論としてはライフゲインが一切無い事に起因します。
次に除去自体がとてつもなく弱い事も一因であります。
《はじける破滅/Crackling Doom》を持つマルドゥや
魔除け自体が強いジェスカイ、アブザンに比べて、
この色合いで強いとされている除去は
《火口の爪/Crater’s Claws》
《かき立てる炎/Stoke the Flames》であり、
つまりは火力なのです。
おまけに
《女王スズメバチ/Hornet Queen》により攻撃がシャットダウンされる昨今、
《火口の爪/Crater’s Claws》は本体に撃てる点が強く評価されています。
そこを除去として期待するのはやや勿体ない部分すらあるのです。
さて、そこでどうやって勝てば良いのか?
ジェスカイは全てのカードがダメージに繋がる要素を持っており、
加えてライフゲインという点でも優れています。
主たる氏族はこの「絆魂」というキーワードを多数盛り込んでおり、
この部分で他の雑多な2色デッキ相手に有利を付ける部分があります。
氏族別に比べますと
ジェスカイ
1、《道の探求者/Seeker of the Way》
2、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
マルドゥ
1、《道の探求者/Seeker of the Way》
2、《軍族の解体者/Butcher of the Horde》
3、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
アブザン
1、《包囲サイ/Siege Rhino》
2、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
スゥルタイ
1、《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
こう見ればわかるように、
ライフリンクという点ではティムールだけが不利を強いられています。
理由はそのキーワードに繋がる白と黒という色が無いからで、
除去も貧弱、ライフゲイン手段も無い、とあっては
どうやってもライフレースを巻き返す事は出来ません。
じゃあどうすればいいんだ?八方塞?
そうではないのです。
同じ赤緑でもGRuul Monstersが示している通り、
赤緑の怪物から火口の爪を撃ちこむ戦術は有用です。
それがティムールだと「出来ない」
のは、単に、
最大の利点である《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade》が
マナベースを容易ならざるものにしている事と、
それに合わせる為に構築を「歪めて」いる事に他なりません。
よしわかった!こうすればいい!
キブラーが《灰雲のフェニックス/Ashcloud Phoenix》を
《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》より優先したのは、
当時環境で猛威だったJeskai Winsが
《かき立てる炎/Stoke the Flames》を採用していたからであり、
《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》に
除去の効果がある事も相まって、世間の風潮は
サルカン>嵐息吹となっていました。
《アブザンの魔除け/Abzan Charm》を回避できるのならば
嵐息吹であり、
《対立の終結/End Hostilities》を回避できるのならば
サルカンなのであります。
有効な相手が違うので、
この2種は今後も差し替わりがあるかと考えられますが
コンバット環境、低マナ域の生物が多重のメタゲームにおいて、
除去が貧弱なティムールはそのサイズ自体で圧倒する事が肝要であり、
そういった面で非常に柔らかいサルカンというカードは押さえ、
出来得る限り《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》を使っていきたい所です。
それでは、また次回。
ジェスカイ、ウィンズ
マルドゥ、ミッドレンジ
シディシ、ウィップ。
他のデッキは着々と成果を出しているものの、
このカラーリングだけは勝てていない。
かのBrian Kiblerがやっと結果を出したものの、
草の根ですら大規模大会になると使用者大幅減。
実際に結果を出すのはGRuul Monsters!
一体どういう事なのだ?
色を減らした方がよいのなら、
なぜ《凶暴な拳刃/Bio Gorilla》など刷ったのだ?
あの氏族はどこに行ってしまっただ?(神河風)
一般的な氏族のデッキと対比すれば、
なぜティムールが活躍出来ないかがわかるはずである。
かのイトウコウエイ、みつひで氏が提唱した
強い除去3マナ域から存在する(したがって)
低マナ域からパワーカードをぶつけて行けば概ねの相手に有利になる
という内容のデッキ、
アブザンアグロが成果を出している事から、
2-3マナ域 地上の強力生物
4-5マナ域 上空及び回避能力持ちの強力生物
この組み合わせが極めて優秀である事がわかる。
他の氏族が空に飛びあがるスピードは
3T ジェスカイ
4T マルドゥ
5T アブザン スゥルタイ グルール ディミーア
となっていて、
該当するマナ域手前で優秀な
《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》
は対処出来なければゲームを決めるくらいの強さがある。
また他方で
アイザワケイジ、AKKA氏の言う通り、
この構成のデッキに勝つには、
同じマナ域でアブザン以上の生物をぶつけていく事が肝要で、
その為にマナクリーチャーを採る、という考えは実に理に適っている。
純粋にマナクリーチャーを採れるのは赤と緑だけで、
ティムールはその条件を満たしている。
ではなぜ、それなのにティムールが勝てていないのか?
(勝っている時もあるのはわかっていますよ。)
要素はいくつかあるのですが、
結論としてはライフゲインが一切無い事に起因します。
次に除去自体がとてつもなく弱い事も一因であります。
《はじける破滅/Crackling Doom》を持つマルドゥや
魔除け自体が強いジェスカイ、アブザンに比べて、
この色合いで強いとされている除去は
《火口の爪/Crater’s Claws》
《かき立てる炎/Stoke the Flames》であり、
つまりは火力なのです。
おまけに
《女王スズメバチ/Hornet Queen》により攻撃がシャットダウンされる昨今、
《火口の爪/Crater’s Claws》は本体に撃てる点が強く評価されています。
そこを除去として期待するのはやや勿体ない部分すらあるのです。
さて、そこでどうやって勝てば良いのか?
ジェスカイは全てのカードがダメージに繋がる要素を持っており、
加えてライフゲインという点でも優れています。
主たる氏族はこの「絆魂」というキーワードを多数盛り込んでおり、
この部分で他の雑多な2色デッキ相手に有利を付ける部分があります。
氏族別に比べますと
ジェスカイ
1、《道の探求者/Seeker of the Way》
2、《ジェスカイの魔除け/Jeskai Charm》
マルドゥ
1、《道の探求者/Seeker of the Way》
2、《軍族の解体者/Butcher of the Horde》
3、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
アブザン
1、《包囲サイ/Siege Rhino》
2、《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
スゥルタイ
1、《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
こう見ればわかるように、
ライフリンクという点ではティムールだけが不利を強いられています。
理由はそのキーワードに繋がる白と黒という色が無いからで、
除去も貧弱、ライフゲイン手段も無い、とあっては
どうやってもライフレースを巻き返す事は出来ません。
じゃあどうすればいいんだ?八方塞?
そうではないのです。
同じ赤緑でもGRuul Monstersが示している通り、
赤緑の怪物から火口の爪を撃ちこむ戦術は有用です。
それがティムールだと「出来ない」
のは、単に、
最大の利点である《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade》が
マナベースを容易ならざるものにしている事と、
それに合わせる為に構築を「歪めて」いる事に他なりません。
よしわかった!こうすればいい!
Deck Name:森の賢人護理羅
4《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
4《爪鳴らしの神秘家/Rattleclaw Mystic》
4《凶暴な拳刃/Savage Knuckleblade》
4《加護のサテュロス/Boon Satyr》
4《世界を喰らう者、ポルクラノス/Polukranos, World Eater》
2《灰雲のフェニックス/Ashcloud Phoenix》
3《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》
1《ナイレアの弓/Bow of Nylea》
4《火口の爪/Crater’s Claws》
4《稲妻の一撃/Lightning Strike》
2《セテッサ式戦術/Setessan Tactics》
4《開拓地の野営地/Frontier Bivouac》
4《奔放の神殿/Temple of Abandon》
4《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
4《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
2《マナの合流点/Mana Confluence》
3《森/Forest》
2《山/Mountain》
1《島/Island》
キブラーが《灰雲のフェニックス/Ashcloud Phoenix》を
《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》より優先したのは、
当時環境で猛威だったJeskai Winsが
《かき立てる炎/Stoke the Flames》を採用していたからであり、
《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》に
除去の効果がある事も相まって、世間の風潮は
サルカン>嵐息吹となっていました。
《アブザンの魔除け/Abzan Charm》を回避できるのならば
嵐息吹であり、
《対立の終結/End Hostilities》を回避できるのならば
サルカンなのであります。
有効な相手が違うので、
この2種は今後も差し替わりがあるかと考えられますが
コンバット環境、低マナ域の生物が多重のメタゲームにおいて、
除去が貧弱なティムールはそのサイズ自体で圧倒する事が肝要であり、
そういった面で非常に柔らかいサルカンというカードは押さえ、
出来得る限り《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》を使っていきたい所です。
それでは、また次回。
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