>転送追記
Nicol is here.


運命再編/Fate Reforged発売まであと僅か!
既にスポイラーが沢山出てきていますね。
約半年の間変動し続けたメタゲームも安定期に入りました。
という事で、ざっくり今までのメタをおさらいしたいと思います。

【9-10月】
タルキール覇王譚が発売したことで、
それまでメタの一角を担っていた「信心」デッキが減退します。
《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》の
生み出す爆発的なマナを武器に、
単色でありながら高いパワーを誇ったこのアーキタイプも、
ローテーションによってラヴニカのシンボルカードを失ってしまい、
《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》や
《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》は
メタゲームから姿を消しました。
代わりに出て来たのが
《カマキリの乗り手/Mantis Rider》と
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》を軸にした、
通称”Jeskai Wins ”
そしてほとんどパーツを失わず、
《龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker》と
《火口の爪/Crater’s Claws》を得た"Gruul Monsters "
これらのデッキに勝てる事が当時の課題でした。

【11-12月】
しかし《カマキリの乗り手/Mantis Rider》デッキは、
時と共に減退していきます。
その理由は《包囲サイ/Siege Rhino》。
単体で高いカードパワーを誇るこのカードは、
カラーリング通りのアブザンデッキで大活躍しました。
環境当初は完成度の差でジェスカイの二番手と成り下がっていたこのデッキですが、
多種多様なデッキに対応出来る個々のカードパワーが評価され、
ミッドレンジ、アグロタイプ共に使用者を増すと共に、結果を出していきます。
時を同じくして、他のクランカラー、
マルドゥミッドレンジやスゥルタイリアニデッキも
トーナメント上位を占めるようになってきます。
特にスゥルタイは世界選手権でヤマモトケンタロウ選手含め2名が使っていた為、
あっという間に使用者の幅を増やしました。


【2015.01.09】

さて、それじゃ今メタゲーム上にはどんなデッキがあるのだろうか?

青黒=コントロール
ジェスカイ”隆盛”トークンズ
アブザン=アグロ
マルドゥ=ミッドレンジ
グルール”ティムール”ミッドレンジ
ボロス=ミッドレンジ
青白=英雄
赤白=英雄
緑黒=星座

ざっと見てもこれだけあります。
ラヴニカへの帰還がローテ落ちした事で心配されたマナベースでしたが
M15セットのダメージ土地
テーロスブロックの占術土地
タルキールのフェッチ土地・クラン土地が在る為、
思っていたよりも遥かに多くのクランデッキと
2色のデッキが名乗りを上げている現状です。

それでは(タルキール龍紀伝で復帰する人達の為にも)
各デッキの大まかな強みを説明します。

★各クランのミッドレンジデッキ
ティムールを除いた4つの氏族は、
まさにそのクランそのものといったカラーリングのカードを旗頭にしています。
スゥルタイは《血の暴君、シディシ/Sidisi, Brood Tyrant》
マルドゥは《軍族の解体者/Butcher of the Horde》
アブザンは《包囲サイ/Siege Rhino》
ジェスカイは《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》
これらのカードに加え、自身のカラーリングの
有用な除去を持っているのが特徴です。
コストに一定の差があるものの、
どのデッキにもライフレースをひっくり返す
「絆魂」持ちのカードが複数枚入っている為、
互いの展開が拮抗している試合はより難しいものとなりました。
特に注意したいのが
《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》の3種です。
これらのカードは自軍全体に影響があるため、
上手く使われてしまうと取り返しのつかない差が生まれます。
それ以外のカードも極めて強力なものばかりですが、
どのデッキもアグロ・コントロールの双方向性を有しているので、
サイド後は相手の使用デッキに合わせてシフトチェンジできるのが
使用者が多い理由の1つではないでしょうか。


★マナ加速型デッキ
基本的に前環境から大きな代わりは無く、
《世界を喰らう者、ポルクラノス/Polukranos, World Eater》や
《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》を加速から撃ちだします。
《加護のサテュロス/Boon Satyr》を加えて早期に殴るものから、
《スズメバチの巣/Hornet Nest》を加えて守りを固めるものまで様々です。
生物が尽きても、相手のライフが少なければ
《火口の爪/Crater’s Claws》で残りライフを削り取れます。


★星座/信心デッキ
前環境であれほど多かったテーロス信心デッキの大半は影を潜めました。
代わりにサブテーマであった星座にフォーカスして、
戦線をひっくり返すような大技《女王スズメバチ/Hornet Queen》を
加速から撃ちだすのが緑黒星座の特徴です。
タルキールから加わった6マナのスペル
《書かれざるものの視認/See the Unwritten》で
複数枚星座カードを捲って、相手の対応出来ない手数の生物を戦場に送り込みます。
《開花の幻霊/Eidolon of Blossoms》や
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant》は
一見して大した働きを持っている様には見えませんが、
星座能力が連鎖した時のアドバンテージは他の追随を許しません。


★英雄的デッキ
信心が落ちると同時に、
このデッキも注目され始めました。
ウィニーを超える「スーパーウィニー」として
名乗りを上げたのがこのデッキです。
《ドラゴンのマントル/Dragon Mantle》
《槌手/Hammerhand》
《果敢な一撃/Defiant Strike》
《神々の思し召し/Gods Willing》
といった軽量スペルで
《アクロスの十字軍/Akroan Crusader》
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
《恩寵の重装歩兵/Favored Hoplite》
《ブリマーズの先兵/Vanguard of Brimaz》
といったカードを対象に取り、
速いターンに大量の小粒生物を一気にねじ込むのです。
また使う呪文こそ違うものの、
《戦識の重装歩兵/Battlewise Hoplite》
《タッサの試練/Ordeal of Thassa》
《層雲歩み/Stratus Walk》
などを組み合わせた青白版も存在します。
これらのデッキに共通するのが、
自軍の単体生物を強化する軽量スペルを持っている事。
当然その生物も軽量なので、
クランデッキなどが除去の無い手札をキープしてしまうと、
一瞬で生物を飛び越えて高い打点を撃ちこんできます。
理論上7枚の手札をキープできればほぼ無敵の周りをするこのデッキですが、
現状ひきムラを整える構築は存在しておらず、
個々のカード連携を重視しているので
1,2度のマリガンで手札の質量自体が減ってしまい、
相手の除去を躱し切れない事が多いですね。


★コントロールデッキ
フィニッシャーを2-4枚ほどに絞り、
序盤の担当をすべて除去やドロー、打消し呪文に頼るのが
コントロールと呼ばれるデッキの特徴です。
現環境(THS-M15-KTK)では
青黒と青白の2色がそれに相当します。
青黒は黒の除去呪文と青の打消し、ドロー呪文
青白は青のそれと白の全体除去呪文を軸に、
最終的に5-7マナ域の何かをフィニッシャーとして勝負するデッキです。
特に青黒は
《時を越えた探索/Dig Through Time》を唱える為に、
序盤から積極的に《思考囲い/Thoughtseize》を撃つ事が多いです。
青白は相手の生物を敢えて展開させておいて、
《対立の終結/End Hostilities》で流し、
《太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun’s Champion》
でゆったりと流れを掌握する事を主としています。


【デッキを使う、作る上で注意すべき事】
これらのデッキのサイドボードには共通の特色があります。
それはエンチャント対策。
環境には危険な置物が2種類存在するからです。
1つ目は《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》
2つ目は《エレボスの鞭/Whip of Erebos》
両者ともに置いたターンから一定の効果を及ぼすので、
本格的に悪さをする前に対処する事が望ましいですね。
ジェスカイの手札循環+全軍強化+生物起立
エレボスの全軍絆魂+墓地再利用は
試合にならない強さがあるので、なんとしてでも除去したいところ。
多くのデッキは色が合えば
《消去/Erase》
《完全なる終わり/Utter End》
《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
《再利用の賢者/Reclamation Sage》
などのエンチャント対策を採っています。
《異端の輝き/Glare of Heresy》や
《自然に帰れ/Back to Nature》も一部で見られますね。
それほど上記2種は出てしまうと試合を終わらせるクラスの威力があるので、
ゼロからデッキを組む時はサイドで意識しておくべきだと思います。



【それじゃ、どんなデッキを組む?】
先日放送中に
「それじゃどんなデッキを組んでほしい?
とリスナーに要請したところ、
「信心を作ってくれ!
という返信が多かったので、
今わかっている範囲で次環境のデッキを組んで見たいと思います。


龍紀伝は一番スタンで長く使えるんだって。
それじゃまた次回。

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