千手の拳-Kruphix-
2015年1月19日 スタンダード:メタ話
>《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》が強い
Nicolです。
深夜プレリ⇒プレリ⇒ヨピコさん宅でのドラフト
と週末を謳歌してきました。
いつもお世話になりすぎていて、
《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》くらい
収めないと申し訳ないですね(パックから出てくれ!もう高い!
今回の記事では来週からFRFの環境なので、
少しだけ先取りして新環境を予想します。
●何が起こるか?=何が採用されるか
プレリリースでは選択クランにジェスカイを選ぶ人が多かったです。
その理由の大半が
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》と
《僧院の導師/Monastery Mentor》をいち早く、
あわよくばFoilで手に入れたいという事でした。
そこでこれらのカードがスタン、モダン以下で使われる事が容易に想像できますが、
さて、これにより何が起きるのでしょうか。
ジェスカイのカードではありますが、
使おうとすれば当然カラーが被る他のクランでも使う事が出来ます。
これらの2大神話レアはマルドゥにも採用され得るので、
必然的に2枚組ボムを打破できないデッキは、
まず環境で生き残れないでしょう。
もう1枚環境を大きく変えるカードがあります。
それは《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》です。
このカードは、出したターン中に除去されなければ、
多大な恩恵を得る事が出来るカードで、
間違いなく構築級のボムです。
緑絡みのデッキならほぼ確実に採用する事が出来、
グルール、ティムール、アブザン、スゥルタイ、
緑信心、緑黒星座などで猛威を振るうでしょう。
その他既存のデッキに入るボムは
緑信心系が
《巫師の天啓/Shamanic Revelation》
《開拓地の包囲/Frontier Siege》
シディシウィップに
《僧院の包囲/Monastery Siege》
《魂剥ぎ/Soulflayer》
《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
《奔流の精霊/Torrent Elemental》
《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》
アブザンに
《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
《城塞の包囲/Citadel Siege》
《粗暴な軍族長/Brutal Hordechief》
《永遠のドロモカ/Dromoka, the Eternal》
マルドゥに2大ボムと
《粗暴な軍族長/Brutal Hordechief》
《前哨地の包囲/Outpost Siege》
《過酷な命の糧/Harsh Sustenance》
《嵐の憤怒、コラガン/Kolaghan, the Storm’s Fury》
グルール/ティムールに
《龍爪のヤソヴァ/Yasova Dragonclaw》
《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》
《開拓地の包囲/Frontier Siege》
《巫師の天啓/Shamanic Revelation》
《世界を溶かすもの、アタルカ/Atarka, World Render》
青白英雄に
《沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempest》
青黒コントロールに
《命運の核心/Crux of Fate》
《奪取の形態/Supplant Form》
といったカードが入ります。
コモンアンコモンは割愛。大体わかりますね。
2大ボム以外も、
殆どが神話レア級のカードばかりです。
●包囲シリーズに注意せよ!
初めてローウィンに登場したプレインズウォーカー達を皆さんはご存知ですか?
ジェイス・ベレレン、
リリアナ・ヴェス、
チャンドラ・ナラー、
野生語りのガラク、
そして黄金のたてがみのアジャニ。
彼らが時代と形を変えて帰って来たのが、
まさに包囲シリーズです。
もちろん能力は違いますが、
包囲シリーズは1度唱えれば、
半恒久的に毎ターン効果を得られます。
青包囲が初動高かったのもそうですが、
黒包囲含めてほぼ全ての包囲が構築に使えるクラスのカードです。
緑包囲におけるカンモードは近年の
《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》に似た働きが期待でき、
龍モードで《女王スズメバチ/Hornet Queen》を
《砂塵破/Duneblast》に変えます。
青包囲はカンモードで
ドローを促進+墓地を肥やして態勢を整える事が出来、
龍モードで火力や除去を鈍化させます。
まるで《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》のようですが、
タッサより環境に適合していますね。
赤包囲は《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
の0モードを毎ターン供給してくれて、
デッキによっては
《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》を
後出ししたような効力が望めます。
神と違うのは、生物すら触れる所です。
当然《軍族童の突発/Hordeling Outburst》後に
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant》を出されても、
相手に手痛い反撃を与える事が出来ます。
白包囲は意見が分かれる所かも知れませんが、
《不動のアジャニ/Ajani Steadfast》のように
自軍を強化しながら殴る事も出来るし、
《戒厳令/Martial Law》のように
毎ターン相手のボムを寝かせ続ける事も出来ます。
《アブザンの鷹匠/Abzan Falconer》が4/5飛行で飛んで来たり、
毎ターンポルクラノスが寝てしまうんですから、
これはシンプルながら強い効果だと私は思います。
このように包囲シリーズは組合せを最適化させることで、
とてつも無い威力を発揮するので、
次期環境の構築では使う側に回る方が良いと思います。
●そしてどうなる?―次の一手
ボムが入るのはわかってるんだ!言え!対策を!
という方も少なからずいると思います。
これらの増強してくるデッキ構築を踏まえて、
ではどうすれば勝ちに繋がる構築が出来るのか、
という部分を掘り下げてみます。
まずメインボードですが、
記事の最初で述べた
《僧院の導師/Monastery Mentor》達を葬り去る為に、
《稲妻の一撃/Lightning Strike》や《胆汁病/Bile Blight》を
積めるデッキは積みましょう。
今までは
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
のようなタフネス4の生物や
《軍族童の突発/Hordeling Outburst》のような
生物を散らすカードが3マナ圏以降続いており、
従って火力カードがキープ基準である
ジェスカイ系デッキは苦戦を強いられていましたが、
次期環境では
《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》や
《龍爪のヤソヴァ/Yasova Dragonclaw》
といったカードを他のデッキも採用し得る関係性上、
早い段階での除去を持っておくに越した事はありません。
次にボムを入れる時の方向性を定める事です。
運命再編には強力なレアカードが多いので、
ついつい既存の構築を歪めがちですが、
前環境からのカードを取捨選択する際に、
「なぜそのカードが採用されていたのか?」
「次の環境でも正しく強く使えるのか?」
といった事を吟味してから入れ替えを行ってみてください。
具体的には、
自分が倒したいデッキを記事上部から抜粋して、
それらに入り得る新戦力に対して、
こちらのカードが効果的かどうかを対比するのがいいでしょう。
最後にサイドボードです。
赤単が《マルドゥの斥候/Mardu Scout》を得て
復帰しうるのではないか、という話ですが、
このカードはサイド後の
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》や《神々の憤怒/Anger of the Gods》に
対して極めて効果的に働きますよね。
他の新カードにもそういったカードが存在しています。
わかりやすいのは
《勇敢な姿勢/Valorous Stance》と
《無化破/Neutralizing Blast》です。
前者はメインボードでも一定の効果を見込めるでしょう。
サイド後は効果的に入れ替える事が出来ます。
こういった柔軟な動きが欲しかったのは
青白英雄や白赤テンポといったやや低マナ域よりのアグロデッキでした。
《無化破/Neutralizing Blast》は
サイド後特定のデッキを狙い撃ちにします―アブザンですね。
青黒コンが単純に黒ラスを手に入れただけという見方もありますが、
次の青黒コンはより2極化が進むと思います。
《悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver》を使いたいか、
それとも完全に無視するか、(I need more power!Use Ugin!
という事です。
※折衷型が公式で結果を出すには最速でも2週間ほどかかると思っています。
これは全体のユーザー数と、
環境の定着化にかかる毎回の時間平均から予想される時間です。
●これにて決着!
THS-M15-KTK環境もこれで終わりです。
ようこそFRF!ようこそ神話レア!
ドラフトも賑わい、パックが多く剥かれ、
神話がより供給される事を願っています。
今回は既存のデッキの強化部分だけ取り上げましたが、
ジャンドやナヤ、グリクシスといった、
クラン外のデッキもかなりのパワーアップを遂げているので、
そういったデッキを使いたい人にも嬉しいセットになっていますね。
そんなわけで、今回の記事は
ここらで終わりたいと思います。
それでは、また次回。
Nicolです。
深夜プレリ⇒プレリ⇒ヨピコさん宅でのドラフト
と週末を謳歌してきました。
いつもお世話になりすぎていて、
《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》くらい
収めないと申し訳ないですね(パックから出てくれ!もう高い!
今回の記事では来週からFRFの環境なので、
少しだけ先取りして新環境を予想します。
●何が起こるか?=何が採用されるか
プレリリースでは選択クランにジェスカイを選ぶ人が多かったです。
その理由の大半が
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》と
《僧院の導師/Monastery Mentor》をいち早く、
あわよくばFoilで手に入れたいという事でした。
そこでこれらのカードがスタン、モダン以下で使われる事が容易に想像できますが、
さて、これにより何が起きるのでしょうか。
ジェスカイのカードではありますが、
使おうとすれば当然カラーが被る他のクランでも使う事が出来ます。
これらの2大神話レアはマルドゥにも採用され得るので、
必然的に2枚組ボムを打破できないデッキは、
まず環境で生き残れないでしょう。
もう1枚環境を大きく変えるカードがあります。
それは《囁きの森の精霊/Whisperwood Elemental》です。
このカードは、出したターン中に除去されなければ、
多大な恩恵を得る事が出来るカードで、
間違いなく構築級のボムです。
緑絡みのデッキならほぼ確実に採用する事が出来、
グルール、ティムール、アブザン、スゥルタイ、
緑信心、緑黒星座などで猛威を振るうでしょう。
その他既存のデッキに入るボムは
緑信心系が
《巫師の天啓/Shamanic Revelation》
《開拓地の包囲/Frontier Siege》
シディシウィップに
《僧院の包囲/Monastery Siege》
《魂剥ぎ/Soulflayer》
《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
《奔流の精霊/Torrent Elemental》
《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》
アブザンに
《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
《城塞の包囲/Citadel Siege》
《粗暴な軍族長/Brutal Hordechief》
《永遠のドロモカ/Dromoka, the Eternal》
マルドゥに2大ボムと
《粗暴な軍族長/Brutal Hordechief》
《前哨地の包囲/Outpost Siege》
《過酷な命の糧/Harsh Sustenance》
《嵐の憤怒、コラガン/Kolaghan, the Storm’s Fury》
グルール/ティムールに
《龍爪のヤソヴァ/Yasova Dragonclaw》
《大いなる狩りの巫師/Shaman of the Great Hunt》
《開拓地の包囲/Frontier Siege》
《巫師の天啓/Shamanic Revelation》
《世界を溶かすもの、アタルカ/Atarka, World Render》
青白英雄に
《沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempest》
青黒コントロールに
《命運の核心/Crux of Fate》
《奪取の形態/Supplant Form》
といったカードが入ります。
コモンアンコモンは割愛。大体わかりますね。
2大ボム以外も、
殆どが神話レア級のカードばかりです。
●包囲シリーズに注意せよ!
初めてローウィンに登場したプレインズウォーカー達を皆さんはご存知ですか?
ジェイス・ベレレン、
リリアナ・ヴェス、
チャンドラ・ナラー、
野生語りのガラク、
そして黄金のたてがみのアジャニ。
彼らが時代と形を変えて帰って来たのが、
まさに包囲シリーズです。
もちろん能力は違いますが、
包囲シリーズは1度唱えれば、
半恒久的に毎ターン効果を得られます。
青包囲が初動高かったのもそうですが、
黒包囲含めてほぼ全ての包囲が構築に使えるクラスのカードです。
緑包囲におけるカンモードは近年の
《歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler》に似た働きが期待でき、
龍モードで《女王スズメバチ/Hornet Queen》を
《砂塵破/Duneblast》に変えます。
青包囲はカンモードで
ドローを促進+墓地を肥やして態勢を整える事が出来、
龍モードで火力や除去を鈍化させます。
まるで《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》のようですが、
タッサより環境に適合していますね。
赤包囲は《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
の0モードを毎ターン供給してくれて、
デッキによっては
《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》を
後出ししたような効力が望めます。
神と違うのは、生物すら触れる所です。
当然《軍族童の突発/Hordeling Outburst》後に
《破滅喚起の巨人/Doomwake Giant》を出されても、
相手に手痛い反撃を与える事が出来ます。
白包囲は意見が分かれる所かも知れませんが、
《不動のアジャニ/Ajani Steadfast》のように
自軍を強化しながら殴る事も出来るし、
《戒厳令/Martial Law》のように
毎ターン相手のボムを寝かせ続ける事も出来ます。
《アブザンの鷹匠/Abzan Falconer》が4/5飛行で飛んで来たり、
毎ターンポルクラノスが寝てしまうんですから、
これはシンプルながら強い効果だと私は思います。
このように包囲シリーズは組合せを最適化させることで、
とてつも無い威力を発揮するので、
次期環境の構築では使う側に回る方が良いと思います。
●そしてどうなる?―次の一手
ボムが入るのはわかってるんだ!言え!対策を!
という方も少なからずいると思います。
これらの増強してくるデッキ構築を踏まえて、
ではどうすれば勝ちに繋がる構築が出来るのか、
という部分を掘り下げてみます。
まずメインボードですが、
記事の最初で述べた
《僧院の導師/Monastery Mentor》達を葬り去る為に、
《稲妻の一撃/Lightning Strike》や《胆汁病/Bile Blight》を
積めるデッキは積みましょう。
今までは
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
のようなタフネス4の生物や
《軍族童の突発/Hordeling Outburst》のような
生物を散らすカードが3マナ圏以降続いており、
従って火力カードがキープ基準である
ジェスカイ系デッキは苦戦を強いられていましたが、
次期環境では
《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》や
《龍爪のヤソヴァ/Yasova Dragonclaw》
といったカードを他のデッキも採用し得る関係性上、
早い段階での除去を持っておくに越した事はありません。
次にボムを入れる時の方向性を定める事です。
運命再編には強力なレアカードが多いので、
ついつい既存の構築を歪めがちですが、
前環境からのカードを取捨選択する際に、
「なぜそのカードが採用されていたのか?」
「次の環境でも正しく強く使えるのか?」
といった事を吟味してから入れ替えを行ってみてください。
具体的には、
自分が倒したいデッキを記事上部から抜粋して、
それらに入り得る新戦力に対して、
こちらのカードが効果的かどうかを対比するのがいいでしょう。
最後にサイドボードです。
赤単が《マルドゥの斥候/Mardu Scout》を得て
復帰しうるのではないか、という話ですが、
このカードはサイド後の
《悲哀まみれ/Drown in Sorrow》や《神々の憤怒/Anger of the Gods》に
対して極めて効果的に働きますよね。
他の新カードにもそういったカードが存在しています。
わかりやすいのは
《勇敢な姿勢/Valorous Stance》と
《無化破/Neutralizing Blast》です。
前者はメインボードでも一定の効果を見込めるでしょう。
サイド後は効果的に入れ替える事が出来ます。
こういった柔軟な動きが欲しかったのは
青白英雄や白赤テンポといったやや低マナ域よりのアグロデッキでした。
《無化破/Neutralizing Blast》は
サイド後特定のデッキを狙い撃ちにします―アブザンですね。
青黒コンが単純に黒ラスを手に入れただけという見方もありますが、
次の青黒コンはより2極化が進むと思います。
《悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver》を使いたいか、
それとも完全に無視するか、(I need more power!Use Ugin!
という事です。
※折衷型が公式で結果を出すには最速でも2週間ほどかかると思っています。
これは全体のユーザー数と、
環境の定着化にかかる毎回の時間平均から予想される時間です。
●これにて決着!
THS-M15-KTK環境もこれで終わりです。
ようこそFRF!ようこそ神話レア!
ドラフトも賑わい、パックが多く剥かれ、
神話がより供給される事を願っています。
今回は既存のデッキの強化部分だけ取り上げましたが、
ジャンドやナヤ、グリクシスといった、
クラン外のデッキもかなりのパワーアップを遂げているので、
そういったデッキを使いたい人にも嬉しいセットになっていますね。
そんなわけで、今回の記事は
ここらで終わりたいと思います。
それでは、また次回。
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