ジェスカイ道とマルドゥ軍-between two clans-

＞我が歩むはジェスカイ道（ウェイ）
押忍！Nicolです！


FRF発売まであと僅か！
そこで構築級のあるカードについて、
今回は書いてみようと思います。

そのカードとは、
《道の探求者/Seeker of the Way》。

ジェスカイウィンズやマルドゥミッドレンジで活躍した彼も、
今回の２大神話レア出現に地位を脅かされているんじゃないか、
とティムール境から遠巻きに見ておりました私。
そもそもこのカードはなぜ構築で使われ始めたのでしょうか。

彼が使われた最大の所以は彼の持つ固有能力「果敢」と、
果敢と同じ条件で誘発する絆魂＆＋１修正の能力でした。
火力呪文を相手本体に撃つだけで
突破必須である《森の女人像/Sylvan Caryatid》や
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》をなぎ倒せるのです。
また高速デッキ相手にはさながら
《コーの火歩き/Kor Firewalker》の如く厚き壁となって活躍します。
除去呪文を多く有するジェスカイやマルドゥは、
速い段階からビートダウンを刻めるこのカードを大変重宝していました。

そんな道の探求者でしたが、苦手な相手も居ます。
探求者が一番サイドアウトされる試合は、
地上が堅すぎて3/3のサイズが上手く機能しない、
もしくは同じ展開ターンに除去を構えた方が戦いやすい
のいずれかを満たした時です。
自然、早期にチャンプブロッカーを大量生成できる
《血の暴君、シディシ/Sidisi, Brood Tyrant》入りのデッキや、
サイズでそもそも勝っている
《包囲サイ/Siege Rhino》入りのデッキ相手にはさほど活躍せず、
殆どの場合《神々の憤怒/Anger of the Gods》や
《静翼のグリフ/Hushwing Gryff》との入れ替え枠になってしまいました。
また彼をサポートする火力呪文それ自体が効き辛い
マルドゥミッドレンジや赤緑怪物では、
やはり除去やカウンターの方が有意のカードとなりました。

そして新環境です。
構築級火力付きの《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》が
ある程度の暴れ方をするのは間違いなく、
呪文のサポートを受けて輝く《僧院の導師/Monastery Mentor》も、
ジェスカイやマルドゥ系のデッキを大きく強化する１枚だと言えます。
やっぱり《道の探求者/Seeker of the Way》はアンコだったんだね、
と言ってストレージにしまう前に、少しだけ両者を見比べてみましょう。

《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》は2/2　絆魂　呪文絆魂　呪文回収
《道の探求者/Seeker of the Way》は2/2　果敢、果敢と同条件で絆魂
この２枚はどちらも同じ方向性を示している事がわかります。
後から呪文を唱えればどちらも強力だという単純な結論です。
これはつまり、強いカードでいう
「生き残れば強い」部類に属しています。
過去にこの部類に入った２マナ域だと、
禁止された《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》であったり、
《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》だったりしました。
そしてこれらはメドウグレイスの騎士やロウクスの戦修道士並の
ライフアドバンテージを稼げるのです。
ですから、２マナ域から展開して、
３、４ターン目は呪文でバックアップする、という
動きを常に求めているデッキならば、両者共に採用する事が出来ます。
逆に１，２ターン目は除去で捌き、
３マナ以降からパワーカードを連打するデッキならば、
この手のカードは要りません。
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》はともかく、
６ターン目に占術土地でトップを見たら、
《道の探求者/Seeker of the Way》は
殆どの試合でほぼ確実に下に送られるカードだからです。
ようは戦略性に合わせて使え、という事ですね。


●《道の探求者/Seeker of the Way》の行く末

結果的には減少すると思います。
《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》デッキだとスロットが無いからです。
ただ赤白テンポのようなデッキや、
《僧院の導師/Monastery Mentor》を活かせる構成でないデッキでは、
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》と合わせて使われるでしょう。
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》が
デッキパワーの底上げに寄与するのは間違いないので、
何も考えずに差し替えという人も少なくないだろうと思います。
そういうわけで、
今後は数の減少を見るかとは思いますが、
それでも相変わらずナイスアンコモンですね。

それじゃ、また次回。