制限と誓言-Limit and Oath-
2015年5月18日 スタンダード:メタ話>環境理解
Nicolです。
ここ数週間、あまりスタンダードを追っていなかったので、
概論の話ばかりを白マスとしてました。
リストを見てはどうしてこのリストなのか、
という事を話して、次の環境の予測をする、
といった事を繰り返している状況です。
私は最近、単純に読む事。問題を難解にしない事を
意識しながらリストを見ます。
今日使う予定のデッキも、2つ候補があって
おそらくそのどちらかになるのですが、
どちらも環境の理解が必要な構築なので
思い出しがてらメモしていこうと思います。
※これから「シェル」という単語を多用しますが、
これは端的に「組合せ」「ペア」「コンボ」などの意味を内蔵した言葉です。
日本語でいい言葉が無いので、メジャーではありませんがシェルと述べます。
・GP上海、トロント、アトランタ
これらのトップ8を鑑みるに、
メタの変遷は非常に簡易なものとなっています。
この事はユキオ氏とも話しましたが、
緑系シェルを突破する方策を立てたデッキが今後は活躍するでしょう。
普通、未来予測の為には過去の似た事案を照会するのが一番です。
そこでアラーラ以降のメタゲームを参照した所
過去にこの手のシェルを内包していたデッキはいくつかあったのですが、
その時は環境が超がつく高速環境(0マナで呪文が撃てる世界)
だったので、現環境との差異が大きくやや参考にし辛い。
そこで最近の物事を一度まとめてみました。
KTK-FRFまでのメタゲームでは、
赤白系シェルとアブザンが一大メタでした。
DTKに入って、緑系シェルと龍王が出現したので、
緑、青、黒の色を含むデッキが躍進し、
《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》と
《アタルカの命令/Atarka’s Command》の2種によるデッキ構築によって
赤白シェルと青黒コンの使用者が格段に減りました。
DTKで刷られた物の多くがパワーカードだった事で、
どのプレイヤーもTier1として目されている
アブザン系、赤単系、龍王系の3種に対応せざるを得なくなりました。
プレイヤー割合としては大きく変わらないものの、
デッキの種別は非常にわかりやすい最終環境がここに整った事になります。
さて、3種のデッキ系統に対応するには、
そのデッキが内臓しているメカニズムを理解するのが一番です。
龍王や猛禽は確かに脅威ですが、
対処方法がわかっていれば、その時々の適切な構築は可能です。
現在メタゲームで採用されている新しいメカニズムは大別して以下の通り。
●緑系シェル
《棲み家の防御者/Den Protector》
《死霧の猛禽/Deathmist Raptor》
●龍王系シェル
《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
●命令系シェル
《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
《アタルカの命令/Atarka’s Command》
★FRF以前に確立された戦術
《見えざるものの熟達/Mastery of the Unseen》の予示シェル
3緑のマナクリシェル
《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》の赤白シェル
こうして見ると、
より多くのシェルとパワーカードが併用出来るデッキを使う事が望ましいです。
個別のカードパワーと相互のシナジーを上手く同居させられるのは
緑系シェルとマナクリシェルなので、
GP上海で日本のプロプレイヤー達が緑単龍王デッキを使ったり、
最近バントアグロが成績を伸ばしてきているのは必然の結果かも知れません。
(バントについてはWescoe氏本人がシェルの強い故に作ったデッキだと言っています)
上海においては、優勝したアブザンもまた、
緑系シェルを内包しているので、環境理解の末に出来たデッキと言えます。
こういったシェルを理解すると、
現状の最終環境で「強いデッキ」「勝つデッキ」
と目されるには、Tier1同様のシェルを使うか、
それらを完全に潰せるプランを持ったデッキを使う事が必要だと私は考えました。
じゃあ答えを教えてくれよ!
手っ取り早く勝ちたいんだよ!
って人は以下へ。
また次回。
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