>ナベ氏カード!
Nicolです。
みなさんは、
《竜使いののけ者/Dragonmaster Outcast》というカードをご存じだろうか?
かつて彼がスタンダードに降り立った時、
そこは既に恐るべき戦場であり、誰もこの1/1に見向きもしなかった。
血編み髪のエルフが荒廃稲妻、稲妻、クロック、大渦の脈動を撃ち出し、
最強のジェイスがブレインストームを行い、
史上最強レベルの天使が空の覇権を握っていた。
悪名高き石鍛冶やジェイスと共に、このカードは世に生まれたのである。
時は流れて6マナの巨人が地上を闊歩し、
編隊を組んだ鷹が石鍛冶の鍛えた剣を持って、天空を旋回していた。
そんな世界でこのカードを使い続けているプレイヤーは、
私の知る限りでは一人しかいなかった。
ナベ氏である。
私が土地単とバントを使い続けたように、
彼もまた、このカードを使い倒した。
取り消しとジェイスとのけ者=ナベ氏
この印象が今も強く焼き付いている。
彼が再び灯を灯すかはまだわからないが、
私はこのカードを使っていた彼をとても尊敬している。
さて、前置きが長くなってしまったが、
私は実はこのカードをどうしても使いたかった。
理由がいくつかある。
・《オジュタイの命令/Ojutai’s Command》がスタンダードにある
・《光輝の炎/Radiant Flames》もスタンダードにある
・取り消しが《風への散乱/Scatter to the Winds》となって収録された
・《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》という最高のデコイがいる
この魅力的すぎるラインナップの前には、
さしものナベ氏も歓喜乱舞しているに違いない・・・
と勝手に思っている。
デッキを0から作るに辺り、
差し当たっての大勢を占めるであろうデッキ達を研究した。
世間での新環境のスタンダードは
たたき台たたきの真っ最中ではあるが、
私が見た中では、いくつかのデッキが非常に完成度が高かった。
以下に述べる。
○緑白”《硬化した鱗/Hardened Scales》”
○赤黒龍
○青黒t白龍
○赤緑アグロ
スタンダードを作ろうとしているプレイヤーには既知の事実であるが、
占術ランドを失った枠は大きい。
私は友人達と1つのデッキ辺り6回ほど回してみたが、
3色ないし2色のマナベースがいくら安定して居ようと、
戦闘中の動き、キープ基準は随分変わったように感じた。→※1
そんな中で、上記4種のデッキは金太郎飴が如く、
極めて高いパワーのカードをバランスよく詰め込んでいる良デッキだ。
もちろん、今回収録されたミシュラランドもバトルランドも非常に強力であり、
再びミシュラを使えるのは個人として非常に嬉しくもあるが、
それを積んだデッキを誰もがすぐに作れる、というわけではなかった。→※2
であるから、まず2色、そのタッチが出来るデッキ、
これらが非常に高いポテンシャルを持っている事を述べておく。
これらに対して、そのどれにも正しく回答を持ち、
特段意識されていない初期であるならば尚更、
一定以上の価値が見込める、と思ったデッキが
ジェスカイであった。
なぜかと言えば、3色デッキで唯一、安定してカードがプレイできるからだ。
プレリリースの時、
私はべーけんさんにデッキ構築を打診された時に
《予期/Anticipate》を勧めた。
プールが限定され双方が個々のパワーが高いデッキを持ち込んだ時、
どういったプレイヤーが勝つかといえば、
安定している方が勝つのである。
リミテッドでもスタンダードでも、
多大なアドバンテージを持つデッキ、パーミッション作用を持つデッキを除いて、
毎ターン動ける方がいいに決まっている。
そして※1が示す環境ならば、
《予期/Anticipate》は占術が担っていた役割をきっちりと果たす事が出来る。
《思考囲い/Thoughtseize》があった前環境では
考えられなかった事ではあるが、
引いたところ勝負、パワーマシマシサイカマキリデンプロ炒め、
ドロコマコラコマなんでもござれ!の世界に至っては
この安定こそが初期勝利の為の鍵ではないだろうか。
プレリのレアからは土地しか出なかったぞ!
また次回。
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